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2016エイプリルフール企画「ありがたや〜」ボタン の舞台裏

はじめまして、Community Management(コミュニティマネジメント・CM)チーム のプロダクトマネージャー sakumaです。

Community Management(CM)チームって?

CMとは、pixivでの運営企画を立案・実行する部署です。「pixivを投稿者と閲覧者にとって、最も価値のある場にする」というミッションの元、2016年2月末に私がピクシブへ中途入社した際に新設されました。 出来てから2ヶ月ちょっとの若いチームですが

・エイプリルフール企画「ありがたや〜」ボタン (※ 現在はサービス終了) ありがたや~ボタン

・チョビチョビゲーム2016 チョビチョビゲーム2016

をはじめとした大型企画から機能ベースの小型施策まで、幅広い企画を計画・実行しています。また持続的に成長できるモデルを探りながら施策にフィードバックするサイクルを繰り返し
・作品投稿が活発に行われる = 投稿数の増加
・ユーザーが作品を見に来る機会がある = 閲覧数/DAU/MAU 増加
という指標を念頭に、pixivらしい盛り上がりを作るために様々な実験をしています。 5月現在は新卒ディレクター1名・エンジニア2名の計4人が専任で所属しており、企画に合わせてチーム外のリソースも加えながら柔軟に運用をしています。

今回は、反響が大きかった2016年エイプリルフール企画「ありがたや〜ボタン」の裏側をお伝えします。

「ありがたや〜ボタン」って?

2016年4月1日、エイプリルフール企画としてリリースした1日限定の機能です。作品へのリスペクトを拍手として送り、1時間ごとに更新される「ありがたがられた作品」を楽しむコンテンツです。

エフェクト

10回アクションした後に見られるエフェクトの神々しさ=ヤバさ(!)によって、リリース直後に瞬く間に拡散。
・ありがたや〜ボタンが押された回数:計770万回
・参加者:53万人
と平日にも関わらず、たくさんのユーザーにご参加頂きました。「閲覧しにくい」というお叱りもありましたが、「笑った」「常設して欲しい」などの声も多数寄せられました。イベントが終わった今も、様々な形でボタンの話題をしてくれる方が多い企画です。

企画者の視点から見た「ありがたや〜」ボタン

今回の企画は、以下の3つ要素に分割されます。

エイプリルフール感がある「おふざけ感」 ➕ 期限 ➕ ユーザーのアクティブ化

差別化するべき「おふざけ感」

ご存知の通り、エイプリルフール当日は各社がジョークサイト・嘘の情報をリリースします。差別化されないニュースは埋もれやすく、笑いを狙いすぎるとスベり、PRもほぼ効果がありません。上記の理由から、pixivの機能の延長上で成立する企画に特化しました。

ユーザーのアクティブ化

今回の企画は、CMチームのミッションを考慮しユーザーをアクティブ化させる事を指標に置きました。広告費を大量に投入すれば、より多くの人の目に触れる事ができるかもしれません。しかし各社の面白い企画とPV数を競って、pixivのコンテンツに全く興味がない人を笑わせるために広告費の消耗戦をしても意味がないと考えました。あくまでユーザーに特化し、どうしたらpixivに来たくなるかだけにフォーカスしました。

ユーザーファーストへ回帰がキモに

実はこの企画は、実に7回も内容が大きく変わった経緯があります。何日にも渡ってブレストや議論を尽くしても全く形にならない状況と、迫る期日に非常に焦る事も多々ありました。しかし企画案を改めて見直した時、これまでの紆余曲折が嘘だったかのように方向性がスパッと見える瞬間が訪れました。「ユーザーをpixivに来させるには」という運営主体の視点ではなく「ユーザーはどうしてpixivに来なくなるのか」というユーザーの視点で考えた時に見えた本質、それはヒアリングでわかった作家が抱えるジレンマを解消するコンテンツにする事でした。

SNSが充実するにつれ、閲覧者と作家の距離が近くなったと言えます。生のリアクションが届きやすくなるメリットもある一方で、周りを気にしすぎて発言しにくい・作品を発表しにくくなるというデメリットも起こっています。pixivも例外ではありませんでした。作品を作るという行為は本来、褒め称えられるべきスゴいことであるはずなのに、称賛を送る為の評価システムがマイナスに働いてしまうことで、作家が作品を発表しにくくなる→自然に閲覧する人が減る→見る人がいないから作家は作品を発表しない……そんな負のスパイラルが発生しています。今回はその連鎖を断ち切るような施策を打ちたいと考え、「作品へのリスペクト」を企画の根幹に据えました。
 pixivには「10点じゃ足りない」「もっと評価されるべき」というタグがあります。閲覧数や誰かの評価だけに縛られない、閲覧者が抱く作品へのリスペクトが既にpixivには根付いていたのです。これを踏まえ「ありがたや〜」という誰もがハッピーな表現で、まるで朝日を拝むような敬虔な気持ちで作品に称賛をぶつけまくる、熱く笑えるコンテンツに決めました。

走り出したら、徹底的にやるだけ

コンセプトが決まってからは、企画は凄まじいスピードで進んで行きました。マイクをオンにすると、拍手で入力できる機能をエンジニアが開発。実際に神社を参拝するように、現実で拍手をしてもボタンが押せるようになりました。様々なユーザーがそれぞれの思いを持ちながら、同時多発的に拍手をしまくっている光景を想像すると、もうなんだか最高にエモーショナルですよね。しかも世界中で、この日だけ。

またボタンを連打した際の爽快感やジョークっぽさを追い求め、UIやモーション・インタラクションを徹底的に詰める調整がリリース直前まで行われました。

最後は人の力で支える

リリース後、インフラ・エンジニア・ディレクターによって前後2日+当日は24時間の監視体制で運営しました。社内の有志メンバーがSNSの反響を実況するシステムを作り、そのリアクションを受けてお昼の飯テロタイム、小説ジャンルへボタンの反映、イベント終了時のアイコン配布という柔軟なアップデートを実施。企画は、エンジニアの技術と人の力によって成り立っていることをまざまざと感じました。

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実は4/1にはピクシブの入社式・歓迎会が行われていましたが、エイプリルフールチームの一部は本企画に集中して社内で待機して全力で対応しました。その後に社内で行われた歓迎会の二次会では、SNSでのリアルタイムに集まっていく反響をスクリーンに投影。戻ってきた社員全員に見守られながら、大団円の中でプロジェクトは終了しました。 中途で入社して右も左もわからない私に急遽、任されたビッグなプロジェクト。手厚くフォローしながら、企画に全力でコミットしてくれた自慢のメンバーと協力者をご紹介します。(大好きなお酒や寝る時間を何度も我慢して、ハードな企画を最後まで共に走り抜けてくれました。ありがたや〜!)

2016エイプリルフール企画
http://www.pixiv.net/yabai2016/

Main member >> sakuma  ysp  tadsan  geta6  d4rkie  catatsuy

special thanks >> abeshi kogami lainbsd furoshiki unagisyan 手伝ってくれた社内メンバー and YOU

新メンバーが加わり、追い風を益々感じるCommunity Managementチーム。 これからも閲覧者や投稿者の情熱が伝わる運営へ、反映していければと思います。