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pixivがECサイトを開発するということ

BOOTH/pixivFACTORYのプロダクトマネージャーのshigenyanです。 ふだん、ピクシブのいわゆる総合職(ピクシブでは、エンジニアではない社員をまとめてそう呼びます)の社員が情報発信する機会はとても少なかったため、エンジニアが進めているアドベントカレンダーに乗っかる形で、総合職からも少しずつプロダクトや業務について紹介していきたいと思います。

筆者について

私は2012年にピクシブ株式会社に新卒で入社、開発部でpixivのディレクター、マーケティング部で広告営業などを経験した後、2013年夏頃よりpixivとは性質の異なる新サービス「BOOTH」の立ち上げに携わり、2013年12月にBOOTHをリリース、その後は機能改善などの開発ディレクションを行いました。2015年2月にBOOTHの姉妹サービスとして「pixivFACTORY」をリリースし、以降はプロダクトマネージャとして、上記2サービスの担当をしています。

プロダクトについて

ここでは「BOOTH」と「pixivFACTORY」についてご紹介します。 ピクシブのメイン事業はイラストコミュニケーションサービス「pixiv」ですが、周辺サービスとして様々なサービスを開発しています。 「BOOTH」と「pixivFACTORY」については、周辺サービスの中でも、リアルな「モノ」を扱う少し異色なサービスかもしれません。

BOOTH

BOOTHとは、pixivと連携したネットショップが無料で簡単につくることができるショップ作成サービスです。

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初期費用などは一切かからず、決済代行サービスも提供しているので、誰でも気軽にお店を持つことができます。 pixivには、自分で作った同人誌やグッズを即売会などのイベントで販売される方は多くいます。 一方で、pixivではこういった作品そのものを扱うことができませんでした。 BOOTHは自身の作品を自由に販売することができ、例えば距離的な問題でイベント会場へ来られない人にも作品を届けることができるサービスです。 BOOTHには、pixivに投稿されるようなイラスト・マンガ作品だけではなく、アクセサリーやキーホルダーなどのグッズや、デザインフェスタに出品されるような意匠性の高い作品も非常に人気のある商品となっています。 イラストに関連した商品に留まらず、写真や音楽、ファッションなど、様々なジャンルの作品も発表されており、すべての創作を行う方の販売プラットフォームとしてご利用いただいています。

最近ですと、「APOLLO」という、4日間限定でWeb上だけで開催する同人音楽作品の即売会イベントを開催しました。 pixivでは扱うことができなかった「音楽」というジャンルで活動するクリエイターにもリーチできる点は、BOOTHならではのおもしろさだと思います。

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BOOTHは、決済代行サービスを始めとしたCtoCのECサービスに必須な機能はもちろん、商品の保管・発送を代行する倉庫サービスや、pixiv上でのプロモーションができるpixiv連携など、充実した機能を提供しています。 中でも異色なのが「BOOST↑(ブースト)」と呼ばれる機能です。 これは、応援したいサークル(ショップ)で作品を購入する際に、自分の期待を上乗せし、定価以上の価格で購入することができる機能です。 クリエイターの活動を応援したいと思うユーザーが多いのもBOOTHの特色です。

pixivFACTORY

pixivFACTORYとは、イラストを1枚アップロードするだけで、iPhoneケースやTシャツ、マグカップなどのオリジナルアイテムを簡単につくることができるアイテム制作サービスです。現在つくることができるアイテムは約30種類となっており、今後も増えていく予定です。

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BOOTHは、すでに自身のもっているグッズを販売できるサービスですが、一方で、グッズをつくるハードルは依然として高いままでした。 そもそもpixivでイラストを描いているような方は、潜在的にグッズ制作をすることができるはずなのですが、このハードルのために挑戦できない方も多くいらっしゃいました。 その敷居を限りなく下げることを目的として、pixivFACTORYは開発されました。 敷居を下げる一環として、仕上がりをイメージしやすいプレビュー機能にも力を入れています。

inside.pixiv.net

BOOTHと連携することができるため、自分の気に入ったアイテムはBOOTHへ簡単に出品することもできます。 注文があり次第製造・発送されるため、在庫を抱える必要なく、通販が始められます。 まずはプレビューで遊んでもらって、ソーシャルでシェア、反響があればBOOTHで出品、という理想的なフローが定着しつつあります。

また、pixivが行うサービスだからこそできるものとして、同人誌などの製本サービスを本日リリースしました。

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画像データをアップロードすると、プレビュー機能により実際の仕上がりを確認しながら入稿できるため、初めての方でも安心してご利用いただくことができます。 印刷会社8社と提携しているため、つくりたい同人誌に最適なプランをすぐに選択することができるようになっていて、クリエイターの時間面での負担を大幅に減らすことができるサービスとなっています。

このように、pixivでイラストやマンガを描いているユーザーが、気軽にものづくりができる環境をつくることがpixivFACTORYの最大の目的です。

開発体制について

BOOTHとpixivFACTORYは、私の他に、エンジニアが6人、デザイナーが1人、ディレクターが1人、計9名のチームで開発しています。 BOOTH、pixivFACTORYは互いに密接に関係しているため、メンバーはサービスの垣根なく開発に携わっています。 その中で、プロダクトマネージャーである私は、「何をつくるのかを決め、それを推進する責任者」としての役割を担っています。 プロダクトで実現する価値を定め、機能に落とし込み、チームメンバーと調整して達成可能な計画を作成し、遂行するのが主な仕事となります。 また、クリエイターさんに使ってもらってこそのサービスですので、ユーザインタビューや即売会での営業なども行います。 上記の通り、業務は幅広く多岐にわたるため、基本的にはエンジニアがやらないことを全部やる、というイメージです。

業務の幅は広いですが、一番重要なのは、「何をつくるのか」を見誤らないことだと考えています。 どんなに技術的にすごい機能であっても、ユーザーにとって価値のないものでは意味がありません。 そのため、チームでは、事業ドメインへの理解を大切にしています。 各々がイベントなどへ行って現場の空気を感じてみるのはもちろん、チーム内には自ら出展する側(サークル)としてイベント参加するメンバーもいます。 そういったメンバーとともに、日々あれこれ議論しながら開発を進めています。

まとめ

以上、pixivが開発するECサービスがどういうものなのかのご紹介でした。 pixivでイラストやマンガを描いている方はもちろん、それ以外のすべてのクリエイターの創作活動を支えたいというモチベーションでこれらのサービスは開発されています。