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エンジニアだけど、プロダクトの成長のために何でも屋になった(pixivマンガ編)

ピクシブ株式会社 Advent Calendar 2015の6日目の記事です。

qiita.com

こんにちは。スマートフォンアプリケーションエンジニアのるーく(@)と申します。ここ数ヶ月、Android StudioとXcodeを行き来する生活を送っています。

業務では「pixivマンガ」というアプリに関わっております。本日はこのアプリの裏側についてお話しします。

「pixivマンガ」とは

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「pixivの漫画を盛り上げる」というミッションのもとにスタートしたプロジェクトの中で生まれたアプリケーションです。 「pixivマンガ編集部」が、pixivに投稿されるオリジナル漫画を日々チェックして、その中から選りすぐりの漫画をほぼ毎日紹介する「編集部オススメ」と、Web漫画サービス「pixivコミック」からいくつかの作品が読める「公式連載」の2つがメインのコンテンツです。

毎日新しい漫画、作家さんに出会えるとても素敵なアプリです。ぜひインストールしてください!

このpixivマンガアプリを運用していくにあたって、「pixivの漫画を盛り上げるために、やれることは全部やる」のスタンスで色々なことをやってきました。 中には、「エンジニアなのにそんなこともやるの?」と思われるものもありますが、順を追って紹介します。

pixivマンガアプリの開発

ユーザーがより多く、好みの漫画や作者と出会えるように、日々アプリケーション開発を進めています。

pixivマンガアプリの開発体制はサーバー側を担当するエンジニアが1人、アプリのエンジニアは私を含め2人です。 少人数なのでフットワークが軽い分、手が足りずに困ることもあります。 この人数でiOSとAndroidの両方を開発しているため、一人がiOSアプリのAppStoreのリジェクト(申請却下)の対応に追われ、Android側の開発が滞るといったこともありました。

私はアプリの担当ですが、ときにはScalaで書かれたサーバサイドのアプリケーションにAPIを追加で実装することもあります。 マンガアプリのAPIの設計についてはid:edvakfの書いたpixivにおけるPlayとThriftを参照ください。

「編集部オススメ」の作成

先に述べた、アプリのメインコンテンツ「編集部オススメ」は、プロジェクトのチームメンバーも編集員として参加し、日替わりで作成しています。 pixivにアップされる漫画(だいたい、日に150本くらい上がります)に全て目を通し、特にオススメしたい作品を数点、コメントつきで記事にします。 エンジニアである私も週に1, 2本の記事を作成しています。

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常に更新されるメインコンテンツが存在することでアプリの定着率が高まる、という点が、この作業がもたらす大きな効果です。 記事の公開に合わせてプッシュ通知も送っており、日々のアクティブユーザー数の増加にも一役買っています。

また、記事の作成を通して「pixivにはどういった漫画がアップされ、どういうジャンル、作風のものが人気なのか」学ぶことができます。 チームのメンバーが共通のドメイン理解を得られるため、「プロジェクトの次の一手」を考える際のコミュニケーションが円滑になります。

エンジニアが上記の作業を行うメリットとしては、「ユーザーの気持ちを考える時間が生まれる」点が挙げられます。 現に、どんなコメントをつければ閲覧者の目に留まり、かつ投稿者に喜んでもらえるか、ということを考えながら、簡潔で明瞭な文章をつくる努力をしています。 アプリを気持ちよく使ってもらうために、エンジニアリング以外の観点からアプローチする、というのは新鮮な体験でした。

そして、日々ピックアップされる「編集部オススメ」は、別のステージで活かされることになります。

「pixiv Spotlight」の記事作成

pixivでは、いままでに投稿された数多くの作品をさまざまな切り口で紹介するメディア「pixiv Spotlight」を展開しています。

spotlight.pics

pixivマンガ編集部からも、「今週の人気漫画n選!」(例:【今週の注目漫画9選】私のクラスメイトは王様?他)や「このpixiv漫画がスゴイ!」(例:【このpixiv漫画がスゴイ】『 ヲタクに恋は難しい』社会人ヲタク同士の発展途上な恋愛模様)といった記事を定期的に掲載しています。

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pixiv Spotlightに掲載することで、普段マンガアプリを使っていない利用者に対しても、「pixivにはこんなに面白い漫画がアップされている」というアピールをすることができます。 これは同時に、アプリのDL導線として機能しています。 アプリのユーザー層とはまた違ったユーザーの目に留まることで作品の閲覧数も伸び、作家のモチベーション向上も期待できます。まさにWin-Win-Winです。

お問い合わせへの返信

アプリ内のお問い合わせフォームから届く日々のお問い合わせへの返信も、エンジニアが積極的に行っています。 質問やご意見、バグ報告など、寄せられるお問い合わせの内容は様々で、自分で使っているだけでは気づかない、ユーザーの感情や行動について考える良い機会になっています。

おわりに

今日は「pixivの漫画を盛り上げる」プロジェクトに関わるエンジニアとしての日々の業務について紹介しました。 エンジニアリングはもちろんのこと、それ以外の観点からプロダクトをつくっていく感覚は、他のプロジェクトではなかなか得られる経験ではないだろうと思っていて、非常に楽しく毎日を過ごしています。 特に自分が「良い」と思った漫画が沢山の人に読まれたり、作家の方の商業誌デビューが決まったりした場面の嬉しさはひとしおです。 今後も「pixivの漫画を盛り上げるために、やれることは全部やる」スタンスで色々やっていきたいです。pixivにおける漫画の今後にご期待ください。


明日は新卒iOSエンジニアの@です。お楽しみに!